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( ほんとの勉強 )


14、幼い子(勉強とは 2)

 幼い子供が、大切なことを やっと理解して興奮したら、その喜びをどう表すでしょう。
「ぼく 分かったよ。もっと問題を解きたいなぁ。」
 それとも
質問の声すら振り払って、知ったことを思いっきり説明し出すでしょうか。

 問題に答えることと 説明することは、本質的には 正反対の行為です。
「・・・・を書きなさい」 「・・・・を選びなさい」 と命令され、それに従って(従順に)脱線せずに答に行き着くと、ご褒美に ○(まる)をもらうのが 「テスト」。 ここで ワン と鳴いたりはしないので気がつきませんが、受動・従属そのもの。 これまで何度も、問題漬けで育ててしまうことの影響が懸念されてきたのは このためです。

 一方、「説明」は、相手の言葉を振り払って(消して) その空間に 中身をアレンジして自分の世界を構築する能動的・主体的な活動。  「図形の証明」 を勉強する 中2の 2〜3週間で 子供の思考力が急に伸びるのは、「証明」 が 言葉による説明そのものだからです。( 証明問題を書き込み・穴埋め形式で与えるのは愚の骨頂。 言葉で教え、言葉で白紙に書かせるべきものです。)

 音声言語であれ 文字言語(数式を含む)であれ、言葉を使って 空間に創り出そうとする活動こそ 勉強の正体。 もっと完璧に説明しようと思うほど、もっと詳しく知ろうとして、もっと積極的に勉強方法を工夫し始めます。
 これが 「本当の勉強」 のスタート。


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